不動産を売却する際に売主さんが感じるストレス①

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住み慣れた住まいを売却する際、「早く売れるかな」「希望の価格で売れるかな」とは誰もが気になることだと思います。実際の売却過程ではこうした心配事のほか、想定外の出来事がいろいろと発生します。そこで、皆さんにあらかじめお伝えしておきたい、私たちの長い経験から得た“あるある”をご紹介しましょう。避けられないことでも、知っておくだけで気持ちも対処の仕方も大きく変わってくるからです。

見えづらい不動産会社の動きに不安を覚えて

まず、売主様が感じるストレスのナンバー・ワンと言えるのは「不動産会社の動きが見えにくいこと」です。不動産会社の私たちが言うのもなんですが、こうしたご意見は本当に多いのが正直なところです。

実際のところ、不動産会社の販売活動はとてもシンプルです。表立った作業としては、お預かりした物件の情報を自社のホームページに掲載し、レインズ(REINS)やポータルサイトに入力・送信。加えて、可能な場合にはオープンルームやオープンハウス(特定の日に物件を開放して、一般のお客様に自由に中を見学してもらう集客方法)を企画します。

シンプルとはいえ、業界内での動きが多いこともあり、不動産会社の販売活動は売主様からは見えづらいと言えます。そのため、専任媒介契約を結んだ不動産会社は、2週間に1回、売主様に販売活動を報告する義務を負っているのです。

それが「営業活動報告書」になります。提出の体裁はメールや書面など、不動産会社によってさまざまですが、義務ですから必ず売主様に送らなくてはいけません。つまり、営業活動報告書は、不動産会社から売主様への最低限のコミュニケーションと言えるでしょう。

不動産会社を見極めるポイント

ところが、この「営業活動報告書」という売主様へのコミュニケーションは、不動産会社によって大きな差があります。良い報告なら進んで行いますし、悪い報告はなるべくしたくないのは誰もが同じこと。しかし、ここでの対応が不動産会社の“本性”を表していくわけです。

たとえば、「この2週間、どこからも問い合わせがない」、「物件確認(他の不動産会社からの問い合わせ)が2件来たけど、現地への案内は1件も入らなかった」などなど、物件を預かったはいいけど営業活動報告書に書くことがない、という事態は往々にして起こります。売主様にはなかなか報告しづらい、でも、よくあるパターンです。

ここで報告を怠ってしまうことが売主様との信頼関係を損ねる結果を招きます。数ある不動産会社のなかから慎重に吟味したのち、「おたくの会社に決めました。わが家を売ってください」を任せたまではいいものの、その後の販売活動がまったく見えてこない。せっかく専任媒介契約を交わしたのに、不動産会社はいったいなにをしてくれているのだろう……。売主様が不安を感じてしまうのも無理はありません。

さらに、1カ月、2カ月と物件が売れなければ「売り出し価格を下げたいのですが」と言いだす始末。売主様からすれば「なにを頑張っているのかわからないのに、100万円も200万円も価格を下げろとはなにごと!?」と憤りを感じてしまうのも当然でしょう。残念なことに、このような不動産会社は決して少なくありません。

売主様としては、不動産会社の置かれた立場に理解を示しつつも、報告の頻度や内容などを冷静に見極めていくのが良策です。そして、不満や不安を感じるなら、次に任せる不動産会社を探し始めることをお勧めします。

弊社ではセカンドオピニオンの相談を無料で承っています。現状に疑問や不満を感じている売主様、ぜひ一度ご相談ください。